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夜空には細く揺れる三日月。


そして、日々高度を増し、慎ましやかな青い光を放つ、こと座のベガ。


年に一度しか、会えない、愛しい人を想い続け、しかも、その人の為だけに輝き続けるって、


勇気だと思う……



……なんてことを考えながら。

幻想的な星空を栄養ドリンク片手に、窓から覗き込むのは、私、ただ一人…



蒸し暑い厨房に充満する、重苦しい空気に、いい加減うんざりしてきた私は、目元をつり上げ、室内をグワリと振り返る。


「あんた達ねぇ！

僕らは未来の地球っ子でしょ!?

これっくらいでへたばってどうするの!?
シャキッとしなさい!!シャキッと!!」


勢い良く発破をかけてから、腰に手を当て、手にしていたリポＤを豪快にイッキ飲みする、私。


「…“なずな”さんのその前向き加減、夜も更けると、逆にウザくなってきますね…」




【続く】

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大人になってもずっと、心の奥に引っ掛かってた、“アイツ”のこと。

「お前の言葉と存在が、俺の支えになってたよ。二回フラれた後も、ずっと」

色褪せない学生時代の記憶と交差しながら進んでいく、一途な彼と不器用な彼女の、純愛大人ラブストーリー

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瀬戸野リミ