…美しく散りたいなんて思わない…彼が守りたかったもの、それは。戦死した夫から20年の時を経て届けられた、愛の言葉。
つよおい
へいたいさんになって、
みつのことをいつか、
およめさんにしてね?
小さな小さな
小指の約束。
春の空に似た幼子の
汚し難き微笑みに
桜の雨がふりそそぎ
ちいさな彼らを包み込む
薄紅に彩られた、儚い記憶
覚めない夢ならば
良かったのに……
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この物語は
フィクションです