春日ベコ

「山岡さん、大丈夫ですか。飲みすぎっすよ」



午前1時のJR新橋駅前。


足元がおぼつかない山岡は、
ひと回り年下の部下、高杉にもたれかかるようにして歩いている。


もともと酒は弱いのに、無理やり飲んだものだから頭がグワングワンする。


山岡にしては珍しく、部下を連れて有楽町のクラブで酒を煽った。


今夜だけは、誰かと飲みたい。そんな気分だった。