この世界が嘘だとしても。

作者西城栞

ある日世界が蒼に染まった。

中学三年の夏。
普通なら受験勉強に励んでいたであろうなかで伊織(いおり)は毎日蒼を掬っていた。
海と空が繋がった日_____そうあの日からだ。
こんな世界でも自分は誰も期待しない、誰も救えないそんな日常が続くと思っていた___
彼女と出会うまでは。