物語全体のあらすじ
父子家庭で育った舞妃は、明るく天真爛漫な女の子。17歳の誕生日に首の痛みを訴えて意識を失ってしまう。そしてなぜか彼女は、異世界・ランジュール王国に召喚されていた。わけも分からず森を彷徨う舞妃。そこに偶然通りかかったランジュール王国の皇太子・愁が助けてくれる。
ランジュール王国は魔法が存在する国。軍事力が強く裕福な国だが、正式な国王が不在で内争が絶えない。そんな国の未来を託されている愁は孤独と暗い過去を抱えている青年。彼は偶然出会った舞妃を花嫁候補の1人として後宮に入ることを強引に決める。
花嫁候補は舞妃を含めて4人。はじめは元の世界に帰るための口実として花嫁候補を演じていた舞妃だが、愁と一緒に過ごすうちに、彼に惹かれていく。愁も、明るく何事にもめげない舞妃を特別な目で見るようになるが、愁には未来を誓った恋人がいた――。
「好き」という気持ちだけでは突き進めない相手との恋。愁と一緒にいることが辛くなった舞妃は、大きな愛情で包んでくれる護衛官のルナの助言により、愁との距離を置くように。すれ違う愁と舞妃だったが、ルナと親密になっていく様子に愁が嫉妬して、2人の想いは再燃。晴れて恋人同士に。
しかし、この2人のことをよく思わない人物によって、舞妃はランジュール王国から遠く離れた国へ飛ばされてしまう。舞妃が消えたことによって取り乱す愁。一方、舞妃は飛ばされた国で意外な人物との出会いを果たす……。
祖国をかけた政権争い、運命の恋、友情、裏切り、信じる気持ち、母の愛、忠誠心などを描いたトリップラブファンタジー。
この作品は「蓮の花の咲く元へ」をシナリオ化したものです。