illustration:遥彼方さま
「レストラン『海の星』です」
失敗して、反省して、身内でわかり合ったからといって。
「あの日」のお客様は帰ってこない。
スタッフの入れ替わりが激しい店はさておき、「海の星」のように基本的に顔ぶれが変わらない店であっても、当たり前のことだが、客は毎日違う。
「あの日」の後悔を胸に、「その日」出会うお客様にどれほど丁寧に接したとしても、一度信用を失った客が再び来店することは稀なのだ。
だからこそ毎日を大切に。
一組一組、一人一人に対して、間違いが許されない仕事。
「岩清水さん! この間のお客様、いま予約電話くれてる!! この予約取りたい!!」
* * *