「月に願いし君への想い。君は何を想う」

 この物語は古事記などに出てくるツクヨミを題材にして描きました。アマテラスの弟でスサノオの兄であり、ウケモチを斬殺した罪で月へ追放されたという神様。月暦を読んで未来を導くとも言われている文献少ない謎の神様。そのうえ世界中にこのような月の神様が存在するとか。
 それと我が子のような発達障害児、自閉症の子、影入一磨を題材にしています。
 障害の大変さを描いた物語なんてこの世に多くありますが、私はこの子と遊びたかったという想いと、周りの人たちにももっと配慮と寛容な気持ちを持ってほしいという願いを込めて描きました。
 たぶん世の中には親の苦労話は多いと思いますが、親の願いを描いた物語はないと思います。
 物語は外国の名も無き小国と月見山という二つの舞台がパラレルを通して繋がり未来を形成していきます。
 主人公の天手月渚の14歳~26歳までの成長にも注目です。
 どうか最後まで楽しくご一読くださいませ。