物語全体のあらすじ
白咲ひなぎく(しろさき・ひなぎく)とそのパリ留学の師である黒樹悠(くろき・ゆう)は、日本でオープンしたアトリエデイジーを怪盗ブルーローズから守ろうとしていた。
時は遡り、二人は夢を抱いてパリから成田へと飛び立った。
ひなぎくは、飛行機で夢を見る。
黒樹が元妻の挙式を見ている所を。
プロフェッサー黒樹に、蓮花(れんか)、和(かず)、劉樹(りゅうき)、虹花(にじか)、澄花(すみか)と五人の子ども達がいて、一緒に日本へ連れて来たことを知ったひなぎくは心が揺れる。
幼い子ども程懐いてくれるけれども、時として長女の蓮花は価値観の違いを突き付ける。
しかし、彼女は自分も博物館学芸員になりたいと話してくれた。
和はひなぎくにも協力的で幼い子の面倒見もよく頼もしい。
劉樹は家事に積極的で優しい所も長所だ。
その裏には、黒樹が知らなかった暗い母親像が潜んでいた。
父の黒樹は子ども達を荒んだ生活から救う為にもパリを捨てたのか。
双子の虹花と澄花はバレエとピアノと一芸があったが、レッスンの場を奪ってしまった。
ひなぎくは思う。
家族や恋愛って何だろう。
アトリエ作りは美術史に親しんで貰いたくて、ひなぎくが黒樹と開こうと日本に降り立ったものだ。
着いてみたら、そこは黒樹の故郷だった。
町おこしで温泉郷に様変わりしていたが。
温泉が禍して、作品の保護等にも気を遣う。
神父様を介して、今は空となった教会にアトリエを開かせて貰えることとなる。
黒樹家とひなぎくは、古民家で住まうことに決めた。
理想の住まいを求めて、先生としての黒樹とひなぎくとの一騎打ちが始まる。
納得の行く青写真ができた。
仕事にも充実した感じがあったが、ひなぎくに青いバラの影が忍び寄って来る。
追い詰められたとき、ひなぎくが黒樹と連絡が取れなくて真の気持ちに触れる。
大切に取って置いたのに、大切なプロポーズが台無しだと、実家へ皆で行った際にひなぎくは嘆いた。
黒樹もひなぎくも本気だったから、すれ違いも生じてしまったのか。
夢、かなう。
素敵な花言葉だから、黒樹の元妻も愛した花なのだろうか。
二人は素敵な夫婦として結ばれた。
黒樹が欲していた白いビキニを拝むこととなるが、鼻血ものだ。
家族全員のおもてなしの前で二人はダンスをする。
ひなぎくは、家族になると誓う。
そして、数年後の皆にビッグニュースが轟く。
二人にも新しい命を授かったのだ。
恋愛、結婚、家族愛について触れ合って欲しい。
この作品は「湯けむり美人ひなぎくのアトリエぱにぱに!」をシナリオ化したものです。