つかの間の朝にジャムを塗って

作者かしわもち。



僕は転校生、彼女は一つ上の先輩。


先輩は、ちょっと変わってる。

よく大勢の人に囲まれて楽しそうにお喋りしてるのに、お昼ご飯は一人。
友達も多そうなのに、よく一人でいる。
帰る時も、決まって一人。


僕はそんな先輩と、少しだけ話すようになる。きっかけは少女漫画のような展開だった。





晴天の日、角を曲がったら、トーストを咥えて走って来た女子高生が居てぶつかってきた。なんて信じえてもらえないかもしれないけれど。




彼女は、本当にトーストを咥えて曲がり角から突進して来て、


 

ベリージャムがたっぷり塗られたトーストが、僕の顔面に飛んできた。





それが、僕の転校初日のベリージャム先輩(仮)との出会いだった。