朝なんて来なくてもいいような夜に

作者サカキヤヨイ

オタクでいじめられっ子の少女は、今夜この世界から消えることにした。
人生に絶望した中年男は、やはり今夜、死のうと思った。
死ぬ前に一度だけ、誰かと抱き合いたい――その願いが二人を出会わせる。
苦しみばかりの世界で、生きる価値はあるのだろうか。


ごく普通の子が、ささいなきっかけでイジメにあう――

主人公が直面しているのはそんな物語ではありません。

見た目も中身も冴えない、人付き合いも下手で、言葉遣いもなんかおかしい、

どうしようもなく不完全な14歳の少女が、生きる理由を見失った夜。

誰にも愛されなくていい。

せめて最後に抱きしめてほしいと願うのは、罪ですか――?