甘やかな独白は、飴玉ひとつ口に含んでいる間に読み終えます。《ある優等生の秘めやかな恋の記録。一頁目》
ほかの誰にも知られずに
突き刺さる冬の空気に溶けてゆく
「……強引ですね、先生」
伝えることさえできないこの恋は
制服を脱ぐまでは、誰にも秘密
無駄に器用な手先に
不器用な思いが詰まっていました