20歳の誕生日。目を覚ますと、双子の兄に監禁されていた。
「綺麗な白い手に鬱血した手錠の跡……
何歳になってもきみは美しいね、シロ」
20歳の誕生日
わたしは双子の兄、クロに監禁されていた。
「誕生日おめでとう、シロ。この世界に僕らが生まれ落ちてしまった業について考えようか」
けれど、時々兄は憂いに満ちた目で
わたしをジッと見つめては不敵に唇を歪めた。
好きだよ、シロちゃん。
僕はね、きみが欲しくて仕方がなかったんだ
たとえなにを犠牲にしようとね……
『その愛、踵で踏みにじる。』