Ayaは、いくつか考えると『J』の事件が解決していないので、胃薬を飲むKouを心底気遣っていた。
むくは、Ayaを直感的にいとおしく思い、共に悩み出した。
二人の邂逅は、たゆたゆと流れた。
「むく様は、ある意味しんゆうだわ」
「しんゆうとは何ですか?」
「神のようなお友達。
「むくをお友達にしていただけるのですか」
「むく様とは同じ香りがするの。心の羽をもがれた同士。神友、よろしくね」
むくが黙って笑顔でいると、Ayaも微笑み返した。
☆☆☆
2021.07.16 初出
いすみ 静江