「直江くんの写真って、いつも死ぬ間際の人間が撮る写真みたいでわくわくするんだよね」。大学の先輩と関係を持った日、ベッドの上で散らばった人生の断片を彼女はそんな風に言った。有りもしない血肉を貪る影に怯えて過ごす夜を語れば自慰行為だと罵られ、陶酔は波紋を呼ぶ。「そんなんだから彼女寝取られるんですよ、…もっと見る
誰にも追われてないのに
どこかに逃げ出したくなる
逃亡、或いは前進?