「美緒先輩、かわいい」
その声で、遠くなった意識が戻る。
お酒って怖いなぁ。
会社の後輩、小松里美にキスをされながら、すみっこに追いやられた理性が目を覚ました。
それでも飲み過ぎた体は、いともたやすく小松里美に組み敷かれ、キスを受け入れている。ボケた頭にクチュクチュとリップ音が響く。
柔らかい唇のキスは、お酒の酔いを深くし、私を甘い世界に
柔らかく優しいキスが心地良い。
なんで、こんな事になったのだろう?
同性の後輩の部屋でキスを交わしているなんて……。
深酒で酔いが回る頭をどうにか起動させ、今の状況になった原因を振り返る。