母の病死をきっかけに、心を閉ざしてしまった少年、花咲ひなた。

彼には「自分の想いを花に変える」という不思議な力があった。

しかし、ひなたは世界に一つだけの花を作り出せる魔法の力を持て余していた。

家に引きこもり、心療内科に通う日々を送っているひなただが、ひょんな事からSNSを通じて、歌い手で…

母の病死をきっかけに、心を閉ざしてしまった少年、花咲ひなた。


彼には「自分の想いを花に変える」という不思議な力があった。


しかし、ひなたは世界に一つだけの花を作り出せる魔法の力を持て余していた。


家に引きこもり、心療内科に通う日々を送っているひなただが、ひょんな事からSNSを通じて、歌い手である鴻上はるかとのやり取りが始まる。


はるかは、バンドメンバーだった親友を亡くしてから、歌うことができなくなってしまったそうだ。


はるかの歌に励まされ、前向きに生きようとし始めるひなた。

ひなたの作り出す想いの花を見て、再び歌い始めたはるか。


失くしても、失くしても、互いを支え合い、傷つきながら進んでいく二人。


いなくなった人たちが置いていったものが、彼らの作品となった。


想いの分だけ、花と歌が増えていく。


言葉では伝えきれないこの想いを…こぼれ落ちそうな、その一つ一つを…すくって、抱きしめて、花束に変えられたら…。


これはものづくりを通して”対話”をする少年たちの物語。