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物語全体のあらすじ
あした死ぬために、今日は食べる――。人生を諦めた人のための終末ごはん。
屠殺人に恋した姫、皇帝の身代わりになった兵士、王の陵墓を祀る巫女、人質として囚われた王女…。
歴史の興亡の中を生きる主人公たちが、美味しい料理を食べて死ぬファンタジー。
中華風、西洋風、中東風、和風など、古今東西の様々な献立のお話が入ってます。
【第1話あらすじ】
1.廃王と女料理人
評判の良い食堂を営む料理人である宵鈴は、ある日国に命じられて、王位を剥奪された廃王に仕えることになった。
廃王は現在の帝である叔父に毒殺されかけた際の後遺症によって精神退行しており、偏食の激しい子供のような人物になっていた。
宵鈴は味覚が過敏になっている廃王が美味しく食べられる献立を作り、廃王に気に入られる。しばらくの間、宵鈴は廃王のために料理を作り続ける穏やかな日々を過ごす。
しかし国で内乱が起きたとき、平和な日常は終わる。
廃王は反乱軍に担ぎあげられる恐れがあるとして、宵鈴は彼の毒殺を命じられる。宵鈴は廃王を殺したくはなかったが、気づかれることなく毒を飲ませて安らかに死なせるには、宵鈴の料理を使うしかないと言われて、仕方がなく従う。
暗殺を実行する当日。宵鈴が毒入りの玉子粥を作った結果、廃王はその玉子粥を美味しそうに食べて死んだ。
廃王が死んだ後、宵鈴はただの料理人に戻って、再び食堂を営んだ。しかし、廃王の好物だった玉子粥は、二度と作らなかった。
【第2話以降の概略】
2.雪山で出会った二人の兵士
敵同士の兵士二人が、レーションのフルーツケーキバーを食べる話。
3.屠殺人と姫君
屠殺人に恋した姫君が、自分を料理してほしいと頼む話。
4.偽聖女と修道女
聖女を騙り処刑される女に、修道女が料理を作ってあげる話。
5.宴のために招かれた少女
食材として帝に献上された奴隷の少女が、最後にごちそうを食べさせてもらう話。
6.騎士と騎士見習い
腹ぺこの騎士見習いの少年が、死地に赴く予定の騎士から食べ物を譲ってもらう話。
7.皇帝の身代わりになった男
皇帝の身代わりとして死ぬ予定の男が、生まれて初めての豪華な食事に感動する話。
8.霊廟に仕える巫女
死んだ王を祀る巫女が、粛々と料理を作る話。
9.友に置いて行かれた役人
お酒が苦手な役人が、嫌々宴へ行く話。
10.敵国の兵士と村の子供
ある田舎の子どもが死んだ敵国の兵士を見ながらクッキーを食べる話。
11.カリフと宰相
食いしん坊の傀儡の王様が、宰相に毒殺される話。
12.囚人の王女と牢番の少年
反乱の中で幽閉された王女が、牢番の少年と交流する話。
この作品は「偽王の晩餐と姫君の首」と「廃された王に捧ぐ一膳」(第1話)と「1950年11月のある兵士」(第2話)をシナリオ化したものです。
https://maho.jp/works/15591074771453216438