宮崎 心路(みやざき こころ)は、パートナーに捨てられたオメガ男性だ。

 そんな心路は、感情を表に出さない息子の彩人(あやと)の情操のために、ある絵画教室を訪れた。

 アトリエの主人・関 研悟(せき けんご)は、体格に恵まれたアルファ男性だった。

 その体つきに似合わず、繊細な心配りで彩人に接してくれる研悟。

 彩人が、内に秘めた天才性を発揮していくにつれ、彼の情操は潤ってゆく。

 そして、心路と研悟も互いに惹かれ合ってゆく。


 滞っていた毎日に、爽やかな風が吹き変化をもたらす。

 変化を感じ、変化に戸惑い、やがて変化を受け入れ、自ら変化への一歩を踏み出す。

 研悟の、心路の、そして彩人の変化も始まっていた。

 そしてそれらは、未来を変える彩となる。

 芸術家アルファ×子育てオメガの、ハートフル・オメガバースストーリー。