ストーリー概要および物語の設定
目元を包帯で覆い隠すが、明るく前向きでいつも兄を慕う少女。同じく喉元を包帯で巻き、真紅の瞳でこの過酷な世界を睨みつける妹想いの少年。
そんな二人が文明も崩壊し、人類も数少なく、明日の食糧さえ定かじゃない荒廃した世界を旅するノスタルジックファンタジー。時代背景には深く言及しないが、やや近代的でありながら謎の生命体(魔物)がいるなど、SF的な要素を持つ。
日に日に少なくなる食糧のなか、ある日遠方からサイレンが響く。それは生存者キャンプからのもの。二人はそこを目指して旅をする。周りは見えるが声を出せない、声は出せるが状況が分からない。そんなハンデを背負いながら、スキンシップという唯一のコミュニケーションツールで二人は今日も、手を繋いで、生きていく。
また、もう一人の主人公として、この荒廃世界を旅する詩人(年齢不詳の男)の物語も描く。彼の視点ではサイレンが鳴った理由や、魔物や世界観などについて言及する。
兄妹と詩人。別々の場所で紡がれる物語は、いずれ結びつき大きな動きを見せるだろう。
美麗な世界で紡がれる、ハートフルな物語に、あなたの心は奪われる。