グッドナイト・メモリ【完】

作者葉山ナナセ

「こんなに大切だって思ったら、どうしても、欲しくなる。」
ここでセンパイとキスしたことも、きっといつかただの思い出になる。
遠い私だけの思い出になって、忘れないように、何度も心に刻み付ける。

ねえ、急がなきゃ。

あの日が透けて、手繰り寄せる前に消えてしまう。




「きみがどこにいても、きっと見つける。」




夜を越えて、愛する声が囁いた。