並行世界は人の数だけつくりだせる。
『転送者』になれば、恋心を抱けなくなり、30歳を迎える前に命が尽きてしまう。
これは、一人の美少女が転送者になって依頼人を過去へ送る物語。
たとえ今を変えられなくても、人は過去へ行くことを望む。
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ストーリー概要および物語の設定
人を過去に送れる能力を得た人間は「転送者」と呼ばれる。
誰であっても転送者の力を借りれば、一度だけ自分の過去へ行くことが可能だ。
過去に行くと世界は分岐して、1つの並行世界が誕生する。
つまり、並行世界は人の数だけつくることができるのだ。
たとえ今を変えることができなくても、過去へ行くことを望む人は多くいた。
転送者は巨万の富を築けるが、その成り手は少ない。
なぜなら転送者になると、恋心を抱けなくなり、30歳を迎える前に命が尽きるからだ。
美少女のアリスは、亡き両親に会うため転送者になる。
転送者たちは高額報酬の依頼しか受けないが、彼女だけは違った。
アリスが重視するのは依頼者の事情と過去へ行きたい理由。
過去を変えたことで別の現実に触れた依頼人たちの心の動きは様々であった。
依頼人に感情移入すれば心を病みかねないと教官から言われていたアリス。
それでも彼女は依頼人に感情移入し、その結果いろいろな感情を抱くことになってしまう。
様々な依頼をこなし転送者として一人前となったアリスは亡き両親に会いに行く。
そして、悪夢から解放されたアリスは新たな依頼人のもとへと向かっていくのだった。