紅き鬼が護りし、贄の神子~平安幻想伝奇~

作者涙鳴

 時は平安。白雪は世界を滅ぼす鬼──酒呑童子を封じている朝廷の神子。
 神子は代々女しか生まれないのだが、男として生を受けた白雪は性別を隠し、女として生きてきた。
 封印の儀ではその身を鬼に捧げ、犯される日々。心も擦り減り、白雪を見た者は神子と崇める一方で、笑いも怒りもしない人形と呼ぶようになる。…