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ストーリー概要および物語の設定
魔力に溢れ、数多の種族が共存するこの世界に、カルムランドという王国があった。国の第一王子の婚約者、リサーナ・フォルピウス公爵令嬢は文武両道・才色兼備、それはそれは完璧な女性である。そんなリサーナには誰にも言えない秘密があった。それは、彼女が魔物であるということだ。
魔物の血が流れていることがバレぬよう、愛してくれる父の誇りになれるよう、そして大好きな婚約者の支えになれるように完璧であろうと努力し続けていたリサーナ。忙しくも平穏な日々を送っていたある日、二人の通う王立学園にヘレン侯爵令嬢がやって来る。その日を境に王子とリサーナの空気が歪になり始めるのだ。
悪女のことで悩むリサーナは、とうとうヘレンの策略により簡単に誤解を解くことができないほどの悪い噂が流れてしまう。リサーナの味方である父やその近辺の人達が火消しをするまで彼女は祖母の住む村、生まれ育った魔物たちの村に隠れることとなった。
祖母を目の前に『完璧な公爵令嬢』は崩れてしまう。疲れきったリサーナを慰める祖母、そしてそんな彼女の元に届く一通の手紙。婚約者から送られてきたそれを読み、リサーナは自分が人と魔物の架け橋になることを決意するのだ。