小さな駅にカボチャのランタンが寂しく飾られた十月の終わり。電車を降りた冴子は、静かに降り注ぐ雨の中をひとり歩き始める。夕闇と霧で視界が閉ざされていく中、冴子の前に現れたのは最近学校に来なくなった幼なじみの章だった――。霧の向こう側にある何かに引き寄せられていく二人を描きました。ショートショートです。

All Hallows' Eve


全ての聖なるものたちの夕暮れ


霧は静かに降り注ぐ