言いたい、言えない、キミが好き。【完】

作者桜月あき

中学三年生の実優は、入学式の日に助けてくれた前原くんのことが気になっていた。いつかお礼を伝えたいと思っていたある日、クラスの人気者 田澤くんのことを好きだと勘違いした友達が、善意から日直の仕事を実優に押し付ける。だけど、ひょんなことから前原くんと日誌を書くことに。前原くんと話せて、もっと仲良くなり…



いつだって君は私に優しくしてくれたのに、


私は君に何もしてあげられなかった。




それなのに君は私のことを、


優しい人だと言うの。




ずるくて弱くて、


「ありがとう」も「ごめんね」も、



たったひと言の本心さえ

言うことが出来ない私に向かって、


優しい人だと微笑むの。




***



いじめられている男の子のことが好きです。


どうしたらいいですか……?



***




言いたい、言えない、キミが好き。