今世こそ愛を伝えたい〜国のために死んだ皇女は元婚約者の使用人になる〜

作者群青みどり



ストーリー概要および物語の設定


 ある日、国を代表して美しい皇女・キグナスが生贄として、雨乞いの儀式が行われた。しかしその儀式はキグナスを殺すために仕組まれた罠だった。


「俺は婚約者あの女を一度も愛したことはない」


 キグナスは婚約者であるリオも計画に加わっていることを知ったまま生き絶えた。


 次に目覚めた時、キグナスはなぜか皇女の頃の記憶を持ったまま、とある平民の少女・グルスに憑依していた。

 グルスの住む領地は婚約者のリオが当主となった公爵の領で、冷酷無慈悲のリオは領民たちに恐れられていた。


 人の体を乗っ取ってまで生きていくべきか悩んでいたある日、リオが領地視察としてグルスの住む地域に訪れる。そこで見たリオの生気のない冷めた表情に衝撃を受けたキグナスは、リオの心を救いたいと思い、グルスとして生きていくことを決める。

 グルスは公爵家の使用人として働くことになり、少しずつリオとの距離を縮めていく。


 キグナスが忘れられないリオ、ふたりの身分差、グルスの秘密…互いに惹かれ合う中で、大きな試練が立ちはだかる。

 ふたりは試練を乗り越え、今世こそ愛を伝え合うことができるのだろうか。