鳥籠国物語 ~白翼の聖女と黒翼の剣王~

作者岬えいみ

背に白翼を持つ民が住まう聖地シルバースターの第12王女レティシア(15)は、父王に好かれたいと願う元気印のおてんば姫。
政略結婚の手駒とされ隣国へ移動する最中、馬車から落ちそうになった所を黒翼の青年カーク(20)に助けられる。ときめくレティシアだが、黒い翼は罪人の証とされている。

「高貴な白翼人…

背に白翼を持つ民が住まう、聖地シルバースターの第8王女レティシア(15)は、父王に好かれたいと願う元気印のおてんば姫。

政略結婚の手駒とされ、隣国へ移動する最中、馬車から落ちそうになった所を黒翼の青年カーク(20)に助けられる。ときめくレティシアだが、黒い翼は罪人の証とされている……。


その後、「抗体を持つ者の血を飲めば翼が白く戻る」と考える黒翼の集団に馬車が襲われ、攫われて傷つけられそうになるが、持ち前の性格と、王族のみが持つ支配の能力の片鱗を見せ、危機を脱する。


集落には、ただ翼の色が変わったという理由だけで追放された人々が、国に残してきた大切な人を思いながら、帰れる時を待っていた。事情を知り、黒翼たちと和解するレティシア。


カークは世間知らずのレティシアに「上に立つ者が世間を知らないことは罪だ」と説く。強く厳しく、時に優しいカークにレティシアは恋心を抱き――。


鳥籠のような国で育った姫は、世を知り恋を知り羽ばたこうとするが、父王は黒翼たちを処刑しようと企んで――。


白翼のおてんば姫と黒翼の剣王が織りなす、モフかわ×ロマンティックな恋愛ファンタジー。