真面目で色素薄い系の美少女である伽羅。小説家で由依と身体までの関係はまだ持ってはいないが秘密の恋愛関係にある。だが、そこに兄の友人である神崎くんが現れて…

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真冬の朝…


病室の中は外とは違って暖かいはずなのに…


父親の病室は冷たい空気に包まれていた


父親は苦しくても笑顔を向け


まだ小さい自分を壊れそうな手で優しく触れる


優しい父親がこの日初めて毒のある言葉を吐いた日でもあり、散った日でもある


「欲しがりなさい…


常に…


大人しくして身を引いてばかりだとだめだからな…


男の子ならいっそう」


『お父さん…?』


「わかったかい?…


狂ったように欲しがりなさい…


そうすれば必ず手に入る


誰よりも…


絶対に忘れないで」


優しい瞳の奥に隠された最後に父親がみせた姿だった


『お父さん…お父さん…』


ピーピーピーピー


鳴り響く機械音は病むことがなく


その言葉を最後に父親は息を引き取った