紅ク黒イ悦楽論

作者望月とうこ

「小鳥遊詩、今は夢ではないぞ。餌のままで、私に迷惑をかける存在のままだぞ」

高校二年生の小鳥遊詩(たかなしうた)は、
ある夜、ひとではないものに襲われそうになり。

自身の身体より長い刀を使う、紅い瞳の少女に助けられる。

「言え。生きたいから、助けて下さいと」

詩は少女と関ることで、自身の因…