図書館司書として働く、高野星香は、ミモザの花を見ると、いつも思い出す人がいる。
大学生時代、図書館の隣の席で本を読み合っていた、『彼』の事を。

『ミモザの君』と、名付け、恋心とも友人ともつかぬ気持ちを抱くようになっていた矢先、『ミモザの君』は、何も言わずに、星香の前から姿を消してしまう。