千夜一夜の転生英雄譚 ― 織物職人バタルと不死身の魔人 ―

作者入鹿 なつ

織物職人のバタルには、身に覚えのない別の人生の記憶があった。
その記憶の正体を求めて暮らしていたある日、町が巨大な鳥の襲撃を受ける。
巨鳥に妹が連れ去られ、バタル自身も重傷を負った。
そんな彼を救ったのは、ジャワードと名乗る魔法使いだった。

死を前にした乙女が、君主《スルターン》に語る。
誰も知…




栄光に愛されし君主スルターンよ!


いと高きところにて

黄金の輝きを頂きし君よ!



ここに献上いたしますは、

指輪の魔人に導かれ、

異世界よりこの地に顕現せし

勇者の物語にございます。



攫われた妹を救うため、

苦難の旅に身を投じし、かの勇者。


従えるは空飛ぶ絨毯、物言う鳥、

不死身の魔人たち。


行く手を阻む盗賊、巨人を打ち倒し、

悪名高き魔王の宮殿へ辿りいたるなり。



旅の果て、勇者と魔人の絆が結びし終末を、

どうぞお聞き逃しなさいますな!



これは、

奴隷姫がいまわの戯れに語りし物語。





※小説家になろう、ノベルアップ+にも掲載しています。