高校三年生の二学期――。

千莉奈は秀外恵中で誰もが憧れる可憐な女の子。
千莉奈の目標は優秀な兄よりも良い大学に入ることだ。千莉奈は兄を心から尊敬する一方で、常に兄と比較されてきたことによって劣等感を拭い切れず、常に兄を意識し、兄を越えるためにずっと生きてきた。そのため恋愛には疎く、自分から誰かを…




広がる幾千もの白の先には……。




――金色の風が吹いたとき、細い茎に宿った神様が思いを繋ぐ。