ヒューマンエラーとアイスクリーム

作者びっと

普通の恋をする高校2年生、恵。誰にでも優しく、話していて楽しい六浦慎一のことが好きだった。

しかし、子供を庇い、トラックに轢かれた慎一は命を落とした。
受けとめきれない恵に、慎一の父から、とある研究室へ来るように言われる。

『慎一の魂の一部を抽出に成功し、アンドロイドにした。』

次の日、「双…

普通の恋をする高校2年生、恵。誰にでも優しい幼なじみの六浦慎一のことが好きだった。


しかし、子供を庇い、トラックに轢かれた慎一は命を落とした。

受けとめきれない恵に、慎一の父から、とある研究室へ来るように言われる。


『慎一の魂の一部を抽出することに成功し、アンドロイドにした。』


次の日、「慎二」と名乗り「双子の弟」として転校してくる。

隣の席になった彼は、慎一そのものだった。

慎一が帰ってきたと喜ぶ恵だったが、それを伝えると慎二は苦笑いを浮かべる。


だんだんと、慎一と慎二で違いが生まれてくる。


葛藤しながらも、「慎二」として向き合おうと決心する。

しかしある日、「慎二」は、慎一とのズレを調整する為、父親に自我をリセットされてしまう。


恵は悲しみに暮れ、恵は慎二に、慎一ではなく、慎二に戻ってきてほしいと泣きながら懇願するのだった。


ある日の夜、「慎一」が夢に現れ、「もう大丈夫だね」と笑った。


そして、心の中で慎一に本当のサヨナラを告げるのだった。