この作品は魔法のiらんど大賞2022コミック原作大賞応募作品です。


 砂漠の街で軍人を目指していた少年「エイト」は、幼馴染の女の子「デミ」と結婚の約束をする。
 しかし学校を卒業したデミは、豪商の邸宅の使用人となるために家を出ることになってしまった。
 学校をなんとか卒業したエイトは、頭の出…

▶ストーリー概要および物語の設定


 砂漠の街で軍人を目指していた少年「エイト」は、幼馴染の女の子「デミ」と結婚の約束をする。

 しかし学校を卒業したデミは、豪商の邸宅の使用人となるために家を出ることになってしまった。

 学校をなんとか卒業したエイトは、頭の出来が足を引っ張り軍人になることが出来なかった為に、彼女を邸宅から救い出すための策を考え始める。

 考えながらも自然と足が向いたのは、デミが働いているであろう邸宅の前。

 エイトが助け出そうと誓ったその邸宅には、以前から「働いている人間が消える」という噂があった。

 邸宅の前まで来たものの、そこからのプランなんてものはないエイトの前に、元陸軍所属の老人「エドワード」が接触してくる。

 彼は邸宅への潜入を任務として訪れており、そこにエイトも誘う。エイトは警戒しながらも他に手段もないこともあり、老人の提案に乗ることにする。

 潜入前の宿にてエドワードから性的にも訓練としても手ほどきを受けつつ、翌日には無事に潜入を果たす。エドワードが言うには噂はどうやら本当のようで、消えた人間は「合成獣」の犠牲になっているらしい。

 噂の黒幕であろう邸宅の主とも問題なく接近することが出来た。だが、邸宅の中を歩き回ってもデミの姿が見つからない。

 邸宅内にてデミを探していると、エイトはこの邸宅の悪事を暴くために潜入していた特務部隊に在籍する男「イース」と出会う。

 イースはエイト達と同じく使用人に扮して潜入していたが、互いに互いがただの使用人ではないことを出会ったその場で見抜いていた。自室に誘うイースに、エイトは単身彼の部屋に向かう。

 イースの部屋にて特務部隊の目的を知り、身体をまさぐられるエイトだが、心を占めるデミとエドワードへの気持ちがそれを拒絶させる。それにイースは少し残念がりながらも穏やかにエイトを部屋に帰らせてくれた。

 エドワードが待つ部屋に戻り、彼に安堵から抱き締められるエイト。彼への愛情を自覚しており、デミへの気持ちとの違いにも気付いている。

 翌日。庭での仕事をエドワードとエイトがしていると、昼飯を持ってイースが現れる。しかし用意された食事の罠に気付いたエドワードに指摘され、イースは邸宅の人間全てを自身の魔力によって眠らせたと言う。

 使用人全てが眠りこけるなか、邸宅から大きな地響きが聞こえる。合成獣が絡んでいるに違いないと一時休戦して地下に向かう三人。

 地下には研究施設があり、そこには返り血塗れのデミと邸宅の主、そして醜い獣がいた。

 デミが走り去り、それを追うエイトとエドワード。獣と主の相手をするイース。

 ついにデミと対峙するエイト。だが、彼女の身体には獣の意識が入っていた。人ではない状態のデミと戦い、そしてトドメを刺したエイトにエドワードは「人の死」について話し出す。

 そこに希望を見つけたエイトは、エドワードを先にイースの元へと行かせて、自身もデミの身体を抱えて彼を追う。

 エイトがようやく駆け付けると、嫉妬に狂うデミの心を宿した獣が暴れていた。主はすでに逃げており、エドワードの力を借りて彼女にトドメを刺すエイト。

 なんとか邸宅の闇を片付けた三人は、主の追撃は諦めて現場から逃げることにする。

 事件から時間が経ち、エドワードの紹介で軍学校に入ることが出来たエイトは、デミの身体を大事に持ち続けたまま、エドワードからの愛情を受ける日々を過ごしていた。

 そこにイースからの手紙が届き、そこに書かれた「事実」にも頭が回らない程に、エイトはエドワードに染め上げられたのだった。





▶元小説の作品URL

https://maho.jp/works/15591670281201454352