次の生への転生も地獄へ落ちることも許されない魂の行く世界、冥界で目覚めた少女、遠江瑠璃。

元神である、宮永伽也子や幻獣リンとともに、亡者と呼ばれる怪物たちと戦い、自分の過去や冥界に隠された秘密を探っていく。

《登場人物》
遠江瑠璃(とおとうみ・るり)
【主人公・人間/中学生(女性)・15歳】

  ▶ストーリー概要および物語の設定


知らない部屋で目覚めた少女、遠江瑠璃とおとうみるりは人語を解す動物、リンの案内で屋敷の主人、宮永伽也子みやながかやこに会う。


そこで自分はすでに死んだこと、生き返ることができないことを知らされ困惑する。誘拐されたと誤解した瑠璃は屋敷から逃げ出すが、塀に阻まれ、監視者である神の一人、雷神に雷を落とされ失神する。


伽也子らによって屋敷に戻され、塀の向こうは地獄であること、神はその境界を監視していることを教えられる。そこへ他の神が現れ、激しく地上を攻撃する様子が見られる。その最中、一体の異形の者・亡者もうじゃが向かってくる。伽也子はその能力で、亡者を始末する。


夕食後、瑠璃はこの冥界と呼ばれる世界が、転生も地獄行きも不適切な者たちが集まる場所であること、また伽也子も神であったが、他の神と争いになりその際、左手を失ったこと、神の役割や存在に疑問を持ち、冥界に下ったことを教えられる。


そこに伽也子の悲しみを見た瑠璃は、この世界が夢か幻かはともかく、ここで生きていくことを半ば受け入れるようになる。