①表紙
▶ストーリー概要および物語の設定
「くいだおれ」の大阪では居酒屋などの店に客を呼び込む「客引き」が横行し社会問題化していた。平成二十六年に大阪市が、彼らを封じ込めるための条例「大阪市客引き行為等の適正化に関する条例」を作ることになった。それが実質的に取締りを行うのは翌年以降の指導員「二十人体制」になってからであった。条例はその後改正もされているが、全国に先駆けて施行された条例も、今では繁華街と名のつく全国の区域に拡大し、実際に取締りも行われている。ただ法律の専門家がチェックして法律の解釈と適応を誤らず行われるだけならその法律が上手く運用されず、返って阻害になることにもなる。半グレやそれに近いグループが違法な客引きやスカウトするのを権限を持った「指導員」が取締り、指導を受けた彼らにも「こりゃちょっとまずいな、アイツらが来てからやりずらいよな」と言わしめてこそ条例を作った意味もあるだろう。
イチローはいつも一人で客引きをしているが、中々指導員の前では違反をしない。彼の友人の一人である龍央は一度客引きを見つかって指導を受けた以後ミナミから姿を消した。警察は府条例で客引きを逮捕しており、それは彼らにとっては「ビビる」程の効果をもたらしている。
通常指導員は三人一組で行動する。ミナミだけでなくキタ(梅田地区)にも足を運ぶ。そんな中で指導員の野島は独特のスタイルで取締まりを行い、特にスカウトにターゲットを絞るようになっていた。
▶(小説作品のコミック原作化の場合)元小説の作品URL
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②本文
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▶作品キャッチコピー
聞いたことあるけど、彼らも命懸けでキャッチしてるんだってぇ!だけど指導員さんも、大変なんだよ!
▶注目ポイント・アピールポイント
映画「新宿スワン」が公開された時期は、ちょうど大阪市が条例を施行している時と重なっています。元々コミック本だと思いますが、内容は新宿でのスカウト活動を描いたものでしたね。大阪市で条例を適用し取締りをする中で、ただ交通違反を見つけるみたいに通り一遍の取締りをすればいいというのではなく、彼ら客引きやスカウトの心情がどこにあるのかも大事だと思っていました。一方で中国やインドネシアから来た観光客への道案内も大事な仕事の一つでした。バイトも職業(職業選択の自由が認められている)であり、その上に立って「禁止区域」での客引き等の活動を規制していく分けです。大抵の指導員は、スカウトより客引きを指導することを重視していましたが、偏っては行けません。警察は、個人をターゲットにするよりも、バックにある組織にまず目を向けます。一つ連携があったといえば、スカウト集団のある大きな組織が大阪で出張っていて、女性が被害を受けている実態が明らかになるにつれて放置できなくなり摘発する必要がありました。そんな時に必要なことは「実態把握」と「情報収集」です。普段から彼らの行動や繋がりを把握していましたから、私たちの情報は摘発に寄与したそうです。1から3のストーリーには未だ出てませんが。)
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▶主要な登場人物や用語の説明
(イチローについては、きっと抜かりなく、敏感なヤツだと思います。指導員にはちゃんと挨拶して、こんなことがあったとある程度の知りたい情報を提供もする。世渡りが上手なヤツは若者の中にもいますから。龍央は、イケメンで雑誌から出てきたような男でした。本来ならば風俗や、客引きなどとは無縁の男であるはずでした。それがイケメンであったために一時的に風俗の世界に足を踏み入れたものの、「新型コロナ」という風で人生を狂わせたのかも知れません。一から三では紙面の関係で十分な活動を描いている訳ではないですが、客引きの中には、あるグループの中には属していますが十六歳の少年もいます。彼らは「身提子(みてこ)」と呼ばれています。免許証など身分をすぐに提示出来ないからその呼びます。最近メディアでも取り上げられている「グリ下」の少女の存在は関心があるので、4以下でどっかで取り上げて行きたいと思っています。最低限の条例の用語はどうしても理解するために必要なので一に取り上げています。
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▶あらすじ
大阪市の客引き条例が誕生する少し前に一つの客引きグループが警察により解体されました。ヤクザ組織が絡んでいたからですが、条例が誕生してからもまた新たなスカウトグループが誕生し、他にもいくつかのスカウトが生まれては消えました。客引きグループの主要なものは、東京から進出した大手グループが中心にいて、その周囲にいくつもの居酒屋グループが乱立していました。新たな新参グループがその横に生存をかけて名乗りを上げるといったふうでした。その中で指導員の取締りと「禁止区域」という枠の中で掻い潜るように客引きする彼らとの激しいバトルが繰り返されたのでした。
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▶第1話~第3話のシナリオ(※小説形式です)