そして世界が終わるまで

作者白雛

白昼夢を見た。
デジャヴだと思った。
話は変わるけど、デジャヴとニキビってなんか似てる。
初めに憧れ。実際なると哀しくて、次の朝には忘れてる。
何より、それがなぜ突然わきあがって、こうまで私たちの感情を揺さぶるのか。
その出所を私たちは知らない。
知らないで、目の前の今を生きている--。

至って…



"生きていたいって思う?"

"これから先もずっと--。"



どこにでもある田舎町。

どこにでもある男女共学校。


そこに通う私もまた、少々夢見がちで、密かに恋に憧れる、どこにでもいる(野心、願望たっぷりの)高校二年の乙女だった。


小学校からの仲のいい友達もいるし、鬱陶うっとうしくも実らぬ恋を続けてくる男子の連れもいるし、たぶんあまり不自由してない普通以上の青春は送れているんじゃないかと思っている。


--なのに、時々分からなくなる。


なぜ自分が生きているのか。

ふと、いきなり死んじゃっても、

この世は、何も、変わらないんじゃないかって--。


積極的に死にたいわけじゃない。

でも積極的に生きていたいって思ってるわけでもない、止まったような時間の中に、やがて一人の転校生がやってくる。


"初めまして。金髪だけど、突然変異によるものなので、ヤンキーとかではないです。よろしくお願いします"


そして"私"は、

夢の中の"あなた"と再会した--。



全四章のオムニバスで紡がれる、

甘く、儚い、イマ、ココにある心の叫び。


青春。"その永遠"に恋をする--

これは、どこにでもいる"私"と"あなた"の、魂の備忘録びぼうろく--。