死ぬ前にしたい1のコト

作者中嶋 まゆき

三十歳にして恋愛経験ゼロの一華(いちか)は、会社でも落ちこぼれの毎日にうんざりしていた。
唯一親しい後輩ユウに付き合ってもらい、自棄酒を呑んでふらふらになって歩いたところまでは記憶にあるものの、翌朝目が覚めると知らない若い男とベッドにいることに驚愕する。

自分には子供としか思えない年齢の男・実(…

死ぬ前にしたい1のコト

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三十歳にして恋愛経験ゼロの一華(いちか)は、会社でも落ちこぼれの毎日にうんざりしていた。

唯一親しい後輩ユウに付き合ってもらい、自棄酒を呑んでふらふらになって歩いたところまでは記憶にあるものの、翌朝目が覚めると知らない若い男とベッドにいることに驚愕する。


自分には子供としか思えない年齢の男・実(みのり)は、責任もってしばらく面倒みろと迫る。金銭的に厳しいらしく、罪悪感から渋々居候させることに。

それを知ったユウは、気が気ではない。社内でゲイのふりをしていたが、本当はストレートで、大学時代から一華が好きだったからだ。しかも、実は完全にそれを見抜いていた。

一華が実からキスされた焦りから、強引に彼女に迫ってしまう。


友達だと思っていたユウと、意外と真面目で優しい実の間で揺れる一華だったが、ユウからのキスを拒んだことで実を好きな自分を受け容れる。

彼と過ごすことで、自仕事への情熱が薄れたわけではなく、年齢や自己肯定感の低さから無気力を装っていたことを知れたからだ。

一華は実に告白し、仕事でも新しいプロジェクトに前向きに向かっていく。