千里眼を持つ月花は、その力より幼い頃から権力者に追われては囚われの身となり暮らしていた。幾度も絶望を味わいながらも復讐を誓う月花のもとにミツルと名乗る男が現れ、監禁場所から逃がしてくれると言う。果たして彼は本当に信用できるのか?不審に思いながらも利害一致の為、ひとまず行動を共にすると決めた月花だっ…







どうせ、いずれは薄れゆくのなら、いっそ緋色に染まりきって堕ちてみたい。

そんな考えこそ甘く儚いと、私はそう嘲っていたのに。








薄花に染む







2020/10/4~