突然、
感染症が大流行して、
社会で生きる
人々の日常は、
大きく変わってしまう。

人と人とが、
距離をつくり、
マスクは付けていて
当たり前の
そんな時代の中で、

直接会うことはせず、
ネット経由で、
言葉のやり取りをする。
龍彦と沙織、
しかし、
デジタルの壁が、
邪魔をして、
次第に
気持ちが、
離れていく。

本屋が閉店となり、
バイト先も変わり、
多くのことが、
変わっても、

手紙だけは、
不思議と
続いていたりして。

言葉は、
デジタルから、
アナログへ。

二人の未来も、また
手紙の続きのように
書き足されていく。