――情けね。……なんで泣きそうになってんだ、俺。令和元年、十二月六日。高校一年生の冬――俺にとって今年もまた、一年で一番憂鬱な日がやってきた。クリスマス一色で、浮かれ切った世間。ビカビカ光る町の風景とは裏腹に、今日も俺は一人暮らしの家に帰る。けれど予想とは裏腹に、今年は少しだけ違う結末が…もっと見る