暗くて広い一室。魔法陣の上。“ 魔王 ”として呼び寄せられたのは、女。彼女を呼び寄せた男は、聖者と呼ばれていた。
広くて暗い部屋。
足元に描かれた魔法陣。
目の前にはアニメや漫画で見るような気取った衣装。
日本じゃなかなか見ることのない白に近い金髪。
それは、とても艶のある、カラー剤じゃ出せない色。
そして、驚いた顔でこちらを見る、
…ーーやつれた男。
「…ま、おう?」
「な訳なくない?」