「……最後のヒントは、俺の幼馴染」

「え…?」

卒業証書を手にご機嫌に誰もいない教室を歩き回る彼女にそういうと、彼女はそのかわいい瞳をこちらに向けた。

ごめんな、アヤハ。こんな気持ち伝えるはずじゃなかったのに。

開いていた窓から入る風は少し肌寒いが、春の兆しを感じられる。
一年前と同じ風。…