「みはしらのうずのみこ」が願う帝都ものがたり

作者南瀬匡躬

不思議な閃光を浴びて帝都の人間が皆、木に変わった。たまたま運良く結界のはられた中にいた三人は、人のいなくなった帝都を彷徨い出会うことになる。大正時代の実業学校学生作之助、高等女学校に通うきゑ、乙種音楽学校の女学生栞子の三人だ。三人はそれぞれ閃光のあとで無意識に何かを与えられていた。それがそれぞれ銅…