まばたきひとつで壊れてしまう

作者加藤 瀬蓮


あなたを嫌いになりたい。

何度そう思っただろう。

愛してはいけない人だとわかっていた。

なのにあなたの奥底にある優しさが、仕草が忘れられなくなった。


行かないでって、言えたらよかったのに。



あなたがいなくても回る世界で、私はあなたと生きていたい。