幼い頃に母を亡くした少女、埜ヒラ。父や兄に溺愛され、護られて育つ彼女は海を愛していた。度々夢の中に登場しては海へ誘う魚達が言うには彼女はどうやら人ではないようで

白波の立つ海中を魚(トモダチ)と游いだことを




太陽に照らされるセカイに憧れたことを




手の届かない地上に夢見て懸命に尾びれを動かしたことを






いつの間に私は忘れてしまったのだろう…?











いつかまた戻れるだろうか







この空に浮かぶ大輪の花に手を伸ばしたあの頃に