転校先で出会った彼女は、いつも周りに気を遣っていた。そんな彼女の恋物語。
「頑張るね、毎日学校来て」
目に涙を溜めていると物語っている歪んだ視界に、更に悔しくなって泣けてくる。
零れないようにと必死に耐えながら、隣の彼を煽らないよう、真っ直ぐ前だけを見つめる。
「ねえ、」
耳に残るいい声。
「俺、その顔好き」
予想外の言葉に思わず振り向いた瞬間、視界が鮮明になった。
見えたのは、彼の綺麗な笑顔だった。
第1章 完結
第2章 高校2年生、連載中です。