貧しい村に育った百燃は、わがままで嘘つきで、いつも一人ぼっちだった。ある日、倒れていた少年を助けたことから、百燃の人生は一変する…




かつて存在した幻の都"桃源郷"

住めば幸福を約束されるという人々の理想郷


住めば…

食べ物に困ることはない 仕事を失うことも

欲しい物はいつでも買えるし 時間は穏やかに流れて…

桜の樹々に囲まれた狭い世界にいる限り


春になると 桜吹雪の中に凛と聳え

永遠を感じさせたその都は


やがて人々の記憶から消えた