見えなかった
見たくなかった
見なきゃいけなかった
そんな相反する感情が渦巻く脳裏に、
僕は他にどんな選択肢があったというのか。
死神が僕の喉に鎌を突き付けながら生きろと、
悪夢が僕の精神を蝕みながら笑えと、
彼女が僕の存在を壊しながら殺せと。
叶うならばどうか、
彼女を救って僕を巣食ってくれ。
ある日から変な夢を見るようになってしまった、
哀れな少年と
ある日から変な夢を見るようになってしまった、
憐れな少女の
すくいのないお話。
2014.1.21
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