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アーシアの愛し子の成長第二部では一方的に悪者だった王家の内情が明かされます。これまで守られるだけで、サフィアを助けたいと突っ走ってもお荷物感を拭えなかったアリシアでしたが、今回は彼女の成長が見ものです。王家の情報を得る為に、ついに"アーシアの愛し子"として表舞台に立つアリシア。大切な仲間を追いて、彼女にしか出来ない戦い方で王家に挑んでいく彼女は清々しく、強く、美しかったです。間違っていると分かっているのに、シルフォードと共に堕ちる道を選ぶネイルを諭すシーンは神々しくもあり、彼女はまさに神の子としての資質を発揮し始めます。シルフォードとアルフレードの異母兄弟それぞれの思い、そして自らが王座に立つことを決断し、現王と兄を幽閉する宣言を下したアルフレードの痛みに涙しました。それからネイルの思いにも。それでも犠牲にした命の重さを忘れてはならない。ただ、世界は必ずしも悪というわけではなく、様々な想いが錯綜して、皆苦しんでいるという深さを感じさせる作品でした。少しだけ進展しそうなアリシアとクォールの恋の行方にもドキドキです。